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「おしゃれでカッコいいホームページを作りたいけど、自分にはデザインのセンスがないから...」
ホームページ制作を始めようとする多くの方が、一度はこんな風に悩んだことがあるのではないでしょうか。素晴らしいサービスや伝えたい想いがあるのに、デザインへの苦手意識がその一歩を妨げてしまうのは、非常にもったいないことです。
しかし、ご安心ください。
実はプロのデザイナーが作るような洗練されたWebサイトは、生まれ持った「センス」だけで作られているわけではありません。多くのデザイナーは、誰でも学べる普遍的な「法則」や「知識」に基づいてデザインを組み立てています。
つまり、その法則さえ知ってしまえば、デザイン経験が全くない方でも、"プロっぽい"、見やすく、そして信頼されるホームページを作ることが可能になるのです。
この記事では数あるデザインのテクニックの中から、特にホームページ制作の初心者が押さえておくべき基本的な「7つの法則」を厳選してご紹介します。
- 配色の黄金比「60:30:10」を使いこなす
- 読みやすさが命!フォント選びの基本
- "余白"は神は細部に宿る。意図的にスペースを作る
- 視線は「Z」と「F」で動く!レイアウトの基本パターン
- 写真・画像のクオリティがサイトの質を決める
- 情報の「グルーピング」と「整列」でスッキリ見せる
- ボタンやリンクは「クリックできる」と直感的に分からせる
ひとつひとつの法則は決して難しいものではありません。しかし、これらを知っているか知らないかで、あなたの作るホームページの印象は劇的に変わります。この記事を読み終える頃にはデザインに対する苦手意識が消え、自信を持ってホームページ制作に取り組めるようになっているはずです。
一緒にデザインの「法則」を学び、あなたのホームページを劇的にレベルアップさせましょう!
配色の黄金比「60:30:10」を使いこなす
ホームページの第一印象を大きく左右するのが「配色」です。色がごちゃごちゃしていると、まとまりがなく素人っぽい印象を与えてしまいます。逆に色が整理されているだけで、プロが作ったような洗練された雰囲気になります。
そこでおすすめしたいのが、インテリアやファッションの世界でも使われる配色の黄金比「60:30:10の法則」です。
これは、サイト全体の色を以下の3つの役割に分け、その面積の比率を「60%:30%:10%」にすることで、バランスの取れた美しい配色が実現できるというルールです。
・ベースカラー(60%)
最も面積の広い、サイトの背景色や基調となる色です。通常はホワイト、ライトグレー、薄いベージュなど、他の色を邪魔しない無彩色やそれに近い色が使われます。コンテンツの可読性を高める重要な役割を担います。
・メインカラー(30%)
サイトのテーマやブランドイメージを象徴する、主役となる色です。ヘッダーやフッター、主要な見出しなどサイトの印象を決定づける重要な箇所に使います。あなたの会社やお店のロゴカラーなどを使うのが一般的です。
・アクセントカラー(10%)
最も目立たせたい部分に使う差し色です。「お問い合わせ」ボタンや重要なリンク、注目してほしいキーワードなどユーザーに行動を促したい箇所に限定して使います。メインカラーの反対色など、目を引く色を選ぶと効果的です。
なぜこの比率が良いのか?
人間の脳は情報を整理して理解しようとする性質があります。色が多すぎるとどこが重要なのか分からず、脳が混乱してしまいます。60:30:10の法則は脳がスムーズに情報を処理できる、心地よいバランスを提供してくれるのです。ベースカラーが安定した土台を作り、メインカラーが世界観を伝え、アクセントカラーが視線を誘導する。この役割分担が見やすく美しいデザインを生み出します。
具体的な色の組み合わせ例
役割 | 色の例(コーポレートサイト風) | 色の例(ナチュラルなカフェ風) |
---|---|---|
ベースカラー (60%) | ホワイト (#FFFFFF) | アイボリー (#F5F5DC) |
メインカラー (30%) | 信頼感のあるブルー (#005BAC) | 温かみのあるブラウン (#8B4513) |
アクセントカラー (10%) | 注意を引くオレンジ (#FF8C00) | 新鮮なグリーン (#228B22) |
配色に便利なツール
「そうは言っても、どんな色を組み合わせれば良いか分からない」という方も多いでしょう。そんな時は、便利な配色ツールを使いましょう。無料で使えるものがたくさんあります。
・Adobe Color
プロのデザイナーも使う定番ツール。色の調和ルール(類似色、補色など)に基づいて、自動で美しい配色パターンを提案してくれます。
・Coolors
スペースキーを押すたびに、おしゃれな配色が次々と生成されます。直感的に操作でき、インスピレーションを得るのに最適です。
・Color Hunt
他のユーザーが作成した、たくさんの美しい配色パレットが投稿されています。好きな組み合わせを見つけて、そのまま自分のサイトに活用できます。
ホームページ制作の第一歩として、まずはこの配色の法則を意識してみてください。色を選ぶだけで、デザインのクオリティは格段に上がります。
読みやすさが命!フォント選びの基本
訪問者がホームページに求める最も重要なものは「情報」です。そして、その情報を伝えるのが「文字(フォント)」です。いくらデザインが美しくても、文字が読みにくければ訪問者はすぐにページを閉じてしまうでしょう。
読みやすいフォントを選ぶことは、おもてなしの基本です。以下の3つのポイントを意識するだけで、サイトの可読性は劇的に向上します。
ポイント1:使うフォントは2〜3種類に絞る
配色と同じく、フォントも種類が多すぎるとサイト全体がごちゃごちゃして見え、読みにくくなります。特別な意図がない限り、ホームページ全体で使うフォントは多くても3種類、できれば2種類に絞りましょう。
・見出し用のフォント
少しデザイン性のあるものや、力強い印象のフォント。
・本文用のフォント
シンプルで読みやすさを最優先したフォント。
このように役割を分けると情報の強弱がつき、視覚的に整理された印象になります。
ポイント2:可読性の高い基本フォントを理解する
Webサイトでよく使われるフォントには、大きく分けて2つの種類があります。
・ゴシック体 (Sans-serif)
文字の線の太さが均一で、装飾(セリフ)がないフォント。「メイリオ」、「ヒラギノ角ゴ」、「Noto Sans JP」など。スッキリとして力強く、モダンな印象を与えます。画面上でも読みやすいため、Webサイトの本文用として最も一般的に使われます。
・明朝体 (Serif)
文字の線に強弱があり、「はらい」や「うろこ」といった装飾(セリフ)があるフォント。「游明朝」、「ヒラギノ明朝」、「Noto Serif JP」など上品で知的な、落ち着いた印象を与えます。長い文章を読むと疲れやすい場合があるため、見出しや短いキャッチコピーなどでアクセントとして使うのがおすすめです。
初心者のうちは、本文にはゴシック体を選んでおけばまず間違いありません。
ポイント3:「サイズ」と「行間」で読みやすさを調整する
フォントの種類だけでなく、その見せ方も重要です。
・フォントサイズ
スマートフォンでの閲覧が主流の現在、本文のフォントサイズは16pxを基準にするのが一般的です。これより小さいと、多くのユーザーは「文字が小さい」と感じてしまいます。見出しは本文より大きく(例: 24pxや32pxなど)設定し、メリハリをつけましょう。
・行間 (line-height)
文字の行と行の間のスペースです。行間が詰まっていると、文章全体が黒い塊のように見え、読む気が失せてしまいます。逆に広すぎても間延びします。一般的に、行間は文字サイズの1.5倍〜1.8倍(CSSでいうline-height: 1.5;〜1.8;)程度が最も読みやすいとされています。
これらの法則を守るだけで、あなたのホームページの文章は訪問者にとって格段に親切で読みやすいものになります。ホームページ制作は、情報を正確に伝えることが本質です。その根幹を支えるフォント選びを、決して軽視しないでください。
"余白"という神は細部に宿る。意図的にスペースを作る
デザイン初心者が最もやってしまいがちな失敗の一つが、「余白」を恐れて、画面を情報で埋め尽くしてしまうことです。しかし、プロのデザインにおいて「余白(ホワイトスペース)」は、デザイン要素と同じくらい、あるいはそれ以上に重要な役割を持っています。
余白は、単なる「何もない空間」ではありません。情報を整理し、視線を誘導し、高級感や信頼感を演出するための、意図的に作られたデザインの一部なのです。
余白がもたらす4つの効果
1. 情報のグループ化
関連性の高い情報(例えば、一枚の写真とその説明文)を近づけ、その周りに余白を設けることで、それらが一つのグループであることが直感的に伝わります。情報が整理され、理解しやすくなります。
2. 視線の誘導
人間の目は、余白があることで次にどこを見れば良いのかを自然に認識します。余白をうまく使うことで、読んでほしい文章や、クリックしてほしいボタンにユーザーの視線をスムーズに導くことができます。
3. 可読性の向上
文字の周りや行間に適切な余白があると、文章が読みやすくなります。ぎっしり詰まった文章は、それだけで読者にストレスを与えてしまいます。
4. 高級感・洗練された印象の演出
高級ブランドの広告やウェブサイトを思い浮かべてみてください。要素を詰め込まず、大胆に余白を使っていることが多いはずです。余白は、コンテンツに自信があることの表れでもあり、上品で洗練された印象を与えます。
どこに余白を作ればいいのか?
ホームページ制作において意識すべき余白は、大きく分けて2つあります。
・文字や要素の周りの余白
見出しと本文の間、段落と段落の間、画像の周りなど、各コンテンツ要素の周囲に設ける余白です。CSSのmarginやpaddingといったプロパティで調整します。
・コンテンツエリア全体の余白
サイトの左右にある大きな余白です。コンテンツを画面いっぱいに広げるのではなく、中央に寄せて左右に余白を作ることで、ユーザーは中心の情報に集中しやすくなります。
「なんだか窮屈なデザインだな」と感じたら、それは余白が足りないサインです。勇気を持って、要素間のスペースを広げてみてください。それだけで、あなたのホームページは見違えるほどスッキリと、プロフェッショナルな見た目に変わるはずです。
視線は「Z」と「F」で動く!レイアウトの基本パターン
ホームページを訪れたユーザーは、画面の隅から隅まで均等に見ているわけではありません。多くの場合、無意識のうちに特定のパターンで視線を動かしています。この視線の動きを理解し、それに合わせて情報を配置することが効果的なレイアウトの鍵となります。
特に有名なのが「Z型」と「F型」の視線誘導パターンです。
Zの法則(左から右、上から下へ)
アルファベットの「Z」を描くように視線が動くパターンです。
- 左上から右上へ: まず、ページの最上部を左から右へ見ます。
- 右上から左下へ: 次に、視線は斜め左下へと移動します。
- 左下から右下へ: 最後に、ページの下部を左から右へと見ます。
この動きは、画像やキャッチコピーが中心で、比較的情報量が少ないページ(トップページやランディングページなど)でよく見られます。
【Zの法則を活かした配置】
①左上
最も重要な要素(ロゴ、キャッチコピー)
②右上
サブ情報(お問い合わせボタン、電話番号)
③左下
補足的な情報や、次のアクションへの導入
④右下
最も強く行動を促したい要素(購入ボタン、資料請求ボタン)
Fの法則(視線が左側に偏る)
ブログ記事やニュースサイトなど、テキスト情報が多いページで顕著に見られるパターンです。
- 左上から右上へ: まず、ページ上部の見出しなどを左から右へ読みます。
- 少し下がって、再び左から右へ: 次に少し視線を下げ、小見出しや文章の冒頭を、先ほどよりは短い範囲で読みます。
- さらに下へ、左側を流し読み: 最後は、ページの左端に沿って、興味のあるキーワードを探しながら下へスクロールしていきます。
【Fの法則を活かした配置】
①左側が重要
最も伝えたい結論やキーワードは、文章の冒頭や、段落の左側に配置する。
②見出しと箇条書き
長い文章をただ並べるのではなく、定期的に小見出しを入れたり、箇条書きを使ったりすることで、流し読みしているユーザーの視線を捉えることができます。
③重要な情報は上部に
ユーザーは下に行くほど集中力が切れます。最も重要なメッセージは、ページのなるべく上の方(ファーストビュー)に配置しましょう。
あなたのホームページ制作において、どのページがどちらの法則に当てはまるかを考えてみてください。そして、ユーザーの自然な視線の動きに逆らわず、伝えたい情報を適切な場所に「置いてあげる」ことで、ストレスなくメッセージが伝わるレイアウトを実現できます。
写真・画像のクオリティがサイトの質を決める
「百聞は一見に如かず」ということわざがあるように、一枚の優れた写真は、どんなに長い文章よりも雄弁に、瞬時に多くの情報を伝える力を持っています。ホームページ制作において写真や画像のクオリティは、サイト全体の信頼性やブランドイメージを決定づける、極めて重要な要素です。
なぜ高品質な画像が重要なのか?
①第一印象を決定づける
ユーザーがサイトを訪れて最初に目にするのは、多くの場合、メインビジュアルの大きな写真です。その写真が美しく魅力的であれば、「このサイトは信頼できそうだ」というポジティブな第一印象を与えられます。逆に、画質が荒かったり、素人っぽい写真だったりすると、それだけでサイトを離れる原因になります。
②ブランドイメージを伝える
写真のトーン&マナー(雰囲気)は、あなたの会社やお店がどんなブランドなのかを雄弁に物語ります。誠実さを伝えたいなら清潔感のある写真を、楽しさを伝えたいなら活気のある写真を、というように、メッセージに合った画像を選びましょう。
③サービスの価値を具体的に示す
あなたの商品やサービスを、魅力的な写真で紹介しましょう。飲食店なら美味しそうな料理の写真を、工務店なら美しい施工事例の写真を掲載することで、ユーザーはサービスの価値を具体的にイメージし、購買意欲を高めることができます。
高品質な画像を手に入れる方法
1. 自分で撮影する
スマートフォンのカメラ性能も向上していますが、もし可能ならデジタル一眼レフカメラで撮影するのが理想です。撮影する際は、「明るさ(自然光が最適)」「構図(三分割法などを意識)」「背景の整理」の3点を意識するだけで、写真のクオリティは格段に上がります。
2. プロに依頼する
予算が許すのであれば、プロのカメラマンに撮影を依頼するのが最も確実です。製品、人物、風景など、その道のプロが撮る写真は、サイトの価値を飛躍的に高めてくれます。
3. 高品質なストックフォト(素材サイト)を利用する
現在は、プロが撮影した高品質な写真を、無料または安価で利用できる「ストックフォトサイト」が数多く存在します。
【おすすめの無料ストックフォトサイト】
・Unsplash
おしゃれでアーティスティックな写真が豊富。
・Pexels
動画素材も充実しており、使いやすい。
・O-DAN (オーダン)
日本語で複数の海外無料素材サイトを横断検索できる便利なサイト。
注意点:画像の最適化を忘れずに!
高画質な写真はそのまま使うとファイルサイズが非常に大きくなりがちです。サイズの大きな画像を多用すると、ページの表示速度が遅くなり、ユーザーにストレスを与えるだけでなく、Googleの評価(SEO)にも悪影響を及ぼします。
画像をアップロードする前には、必ず「画像の最適化(圧縮)」を行い、画質をなるべく維持したままファイルサイズを小さくする工程を挟みましょう。「TinyPNG」のような無料のオンラインツールを使えば、ドラッグ&ドロップするだけで簡単に画像を圧縮できます。
美しい画像で訪問者を魅了し、最適化によって快適な閲覧環境を提供する。この両立が成功するホームページ制作には不可欠です。
情報の「グルーピング」と「整列」でスッキリ見せる
なんとなく雑然としていてどこか素人っぽく見えるデザイン。その原因の多くは、「グルーピング」と「整列」という2つの基本原則が守られていないことにあります。これらは非常にシンプルですが、効果は絶大です。意識するだけであなたのサイトは驚くほど整理され、見やすくなります。
近接の原則(グルーピング)
これは、「関連する要素は近づけて配置し、関連しない要素は離して配置する」という、非常にシンプルなルールです。
たとえば、
- 商品の写真と、その商品名・価格・説明文
- スタッフの顔写真と、その名前・役職
- ブログ記事の見出しと、それに続く本文
これらはそれぞれが意味のある「情報の塊」です。これらの要素を物理的に近づけて配置し、それぞれの塊の間にはしっかりと余白(法則3を思い出してください)を取ることで、ユーザーは無意識のうちに情報の構造を理解し、内容をスムーズに読み進めることができます。
逆に、関連する情報がバラバラに配置されていると、ユーザーはどれとどれが関係しているのかを理解するために余計な労力を使わなければならず、ストレスを感じてしまいます。
整列の原則
これは、「ページ上の全ての要素は、目に見えない線で繋がっているかのように、意図的に配置する」というルールです。要素をランダムに配置するのではなく、特定のライン(左揃え、中央揃え、右揃えなど)に沿ってきれいに並べます。
左揃え
文章や要素の左端のラインを揃えます。人間の視線は左から右へ動くため、最も安定感があり、読みやすい整列方法です。本文やリストなどで基本となります。
中央揃え
サイトのタイトルや短いキャッチコピーなど、注目を集めたい要素に使うと効果的です。ただし、長い文章を中央揃えにすると、行の開始位置が毎回変わるため読みにくくなります。多用は避けましょう。
右揃え
日付や連絡先など、補助的な情報で使われることがあります。基本的にはあまり使いません。
ホームページ制作において、まずはサイト全体で「左揃え」を基本ルールにすると良いでしょう。見出し、本文、画像などの左端のラインがビシッと揃っているだけで、デザイン全体に一本の芯が通り、規律のあるプロフェッショナルな印象を与えることができます。
「グルーピング」で情報をまとめ、「整列」でその配置を規律正しく行う。この2つを実践するだけで、あなたのホームページは素人っぽさから脱却し、格段に洗練されたものになるでしょう。
ボタンやリンクは「クリックできる」と直感的に分からせる
ホームページの最終的な目的は、訪問者に何らかの行動(お問い合わせ、購入、資料請求など)をしてもらうことです。その行動への入り口となるのが、「ボタン」や「テキストリンク」です。
これらの要素が「クリックできるもの」だと一目で分からなければ、訪問者はどうすれば良いか分からず、せっかくの機会を逃してしまいます。UI(ユーザーインターフェース)デザインの基本は、ユーザーを迷わせないことです。
クリックできることを示すデザインの工夫
1. ボタンのデザイン
・形状
明確に「ボタン」と認識できる、四角形や角の丸い四角形が基本です。
・配色
周囲の背景やテキストとは明らかに違う、目立つ色(法則1のアクセントカラーの出番です)を使いましょう。
・立体感
ボタンにわずかな影(ドロップシャドウ)をつけると、少し浮き上がって見え、物理的に「押せそう」な印象を与えます。
・テキスト
「詳しくはこちら」「無料で試す」「カートに入れる」など、クリックすると何が起こるのかが具体的に分かる言葉(マイクロコピー)を入れましょう。「送信」だけよりも「お問い合わせ内容を送信する」の方が親切です。
・マウスオーバー効果
パソコンでボタンにカーソルを合わせたときに、色が変わったり、少し大きくなったり、影が濃くなったりする変化をつけましょう。これは「ここがクリックできますよ」という強力なフィードバックになります。
2. テキストリンクのデザイン
文章中にあるテキストリンクも、それがリンクであることが明確に分かる必要があります。
・色を変える
周囲の本文テキストとは違う色(一般的には青系がよく使われます)に設定するのが基本です。
・下線を引く
色を変えることに加えて、下線を引くのが最も確実で分かりやすい方法です。下線は「これはリンクです」というWeb上の世界共通の記号のようなものです。
・太字にする
色や下線に加えて、少し太字にするとさらに視認性が上がります。
デザインに凝るあまり、本文と見分けがつかないような、おしゃれすぎるリンクを作るのは避けましょう。親切さと分かりやすさが、何よりも優先されます。
ホームページ制作のゴールは、自己満足のデザインを作ることではなく、訪問者を目的の場所へスムーズに案内することです。ボタンやリンクは、そのための重要な道しるべです。誰が見ても一目で「クリックできる」と分かる、親切なデザインを心がけましょう。
まとめ:デザインは「知識」。誰でもプロに近づける!
ここまで、ホームページ制作で失敗しないための「7つのデザイン法則」をご紹介してきました。
- 配色の黄金比「60:30:10」で、バランスの取れた美しい配色に。
- 読みやすいフォントを選び、サイズと行間で情報を伝えやすく。
- "余白"を意図的に作り、情報を整理し、洗練された印象に。
- 視線の動き「Z型」「F型」を理解し、効果的なレイアウトを組む。
- 高品質な写真・画像で、第一印象と信頼性を高める。
- 「グルーピング」と「整列」で、情報をスッキリと見やすく整理する。
- ボタンとリンクは、一目でクリックできると分かる親切なデザインに。
いかがでしたでしょうか。「デザインは特別な才能がある人のもの」という考えが、少し変わったのではないでしょうか。
つまりデザインとはセンスや感性だけで作られるものではなく、こうした基本的な法則やルールの積み重ねで成り立っているのです。そのため、正しい知識を学び、それを一つひとつ実践していけば誰でも必ず上達します。
もちろんいきなり全てを完璧にこなす必要はありません。まずはあなたのホームページ制作において、この中のどれかひとつでも意識して取り入れてみてください。たとえば、「色を3色に絞ってみる」、「余白を少し広げてみる」といった小さな一歩からで構いません。
その小さな変化があなたのホームページの印象を大きく変え、訪問者からの反応も変わってくるはずです。その成功体験が次のステップへの自信とモチベーションに繋がります。
デザインの法則は、あなたのホームページ制作を成功に導く強力な武器です。ぜひこの7つの法則を「知識」として身につけ、自信を持ってあなただけの素敵なホームページを育てていってください。
ホームページ制作でお困りの方へ
この記事でご紹介したデザインの法則はもちろん、ホームページ制作には企画、コンテンツ作成、SEO対策、そして公開後の運用まで、様々な専門知識が必要です。もし、「ひとりで進めるのは不安だ」、「もっと本格的なサイトを作りたい」とお考えでしたら、ぜひわたしたち「ホームページドットコム」へご相談ください。あなたのビジネスの目的を達成するため、専門家が最適なプランをご提案し、成功まで伴走します。