2025.04.09

初めてでも安心!ホームページ制作補助金の申請手順完全解説

目次

ホームページ制作はビジネスの成長に欠かせない投資ですが、その費用負担に悩む方も多いのではないでしょうか。実は、国や自治体が提供する補助金制度を活用すればホームページ制作費用の最大3分の2を補助してもらえる可能性があります。本記事ではホームページ制作に活用できる補助金の種類から申請手順、成功のポイントまで初めての方でもわかりやすく解説します。

ホームページ制作に活用できる2つの主要補助金

ホームページ制作に活用できる補助金は複数ありますが、特に利用しやすく採択率も高い2つの補助金制度を紹介します。それぞれの特徴を理解し、自社の状況に合った制度を選びましょう。
  1. IT導入補助金
  2. 小規模事業者持続化補助金

IT導入補助金の概要と特徴

IT導入補助金は、経済産業省が主導する「サービス等生産性向上IT導入支援事業」の一環として実施されている補助金制度です。業務効率化やデジタル化を支援することを目的としており、ホームページ制作もその対象となります。
IT導入補助金の最大の特徴は、補助率が導入費用の2/3(三分の二)である点です。 例えば、100万円のホームページ制作費用であれば、最大約66.7万円の補助を受けられる可能性があります。補助上限額は150万円〜450万円程度で、年度や申請区分によって変動します。
IT導入補助金を利用するには、経済産業省が認定した「IT導入支援事業者」に登録されているベンダーからITツールを導入する必要があります。ホームページ制作を依頼する会社がこの認定を受けているかどうかは、事前に確認しておきましょう。

小規模事業者持続化補助金の概要と特徴

小規模事業者持続化補助金は、販路開拓等の取り組みを支援する補助金です。商工会・商工会議所と連携して経営計画を作成し、その計画に基づいた販路開拓等の取り組みに対して補助が行われます。
持続化補助金ではホームページの新規作成だけでなく、既存サイトのリニューアルやECサイトの構築なども対象となります。補助上限額は50〜200万円程度で、補助率は2/3となっています。
小規模事業者持続化補助金の特徴は、地域の商工会議所や商工会の支援を受けられる点です。 専門家のアドバイスを無料で受けられるため、初めて補助金を申請する方にも取り組みやすい制度といえます。

■IT導入補助金と小規模事業者持続化補助金の比較について

補助金名 補助上限額 補助率 特徴
IT導入補助金 150〜450万円程度 2/3(三分の二) ITツール導入全般に対応、IT導入支援事業者からの購入が条件
小規模事業者持続化補助金 50〜200万円程度 2/3(三分の二) 販路開拓が目的、商工会・商工会議所の支援が必要

補助金申請の5つの重要ステップ

補助金申請は複雑に感じるかもしれませんが、手順を明確に理解すれば初めての方でも十分に挑戦できます。ここでは申請のステップを順を追って解説します。
  1. STEP1:申請条件の確認
  2. STEP2:準備書類の収集
  3. STEP3:事業計画書の作成
  4. STEP4:申請書の提出
  5. STEP5:審査対応と補助金受給

STEP1:申請条件の確認

補助金申請の第一歩は、自社が申請条件を満たしているかを確認することです。補助金によって条件は異なりますが、一般的に従業員数や業種などの制限があります。

■IT導入補助金の主な条件

  • 日本国内に拠点を持つ事業者であること
  • 導入するITツールが業務効率化やDX推進に寄与すること
  • IT導入支援事業者から購入すること

■小規模事業者持続化補助金の主な条件

  • 商業・サービス業の場合は従業員5人以下、製造業その他の場合は従業員20人以下であること
  • 商工会・商工会議所の管轄地域内で事業を営んでいるこ
条件を確認したら次に申請スケジュールを確認しましょう。補助金は年に数回募集がありますが、公募期間は限られています。各補助金の事務局ホームページで最新情報を確認することをおすすめします。

STEP2:準備書類の収集

条件を満たしていることを確認したら、次は申請に必要な書類を集めましょう。主な必要書類は以下の通りです。
  1. 見積書と提案書:ホームページ制作会社から取得します。補助金申請用の詳細な見積書を依頼しましょう。
  2. 決算書:直近1〜3期分の決算書が必要です。
  3. 会社概要資料:事業内容や従業員数などの基本情報を示す資料です。
  4. その他証明書類:登記簿謄本、納税証明書など、補助金によって必要な書類が異なります。
IT導入補助金の場合は、「gBizID」という政府の共通認証システムのアカウントも必要です。gBizIDの取得には2〜3週間かかるため、早めに準備を始めましょう。
見積書は補助金申請の重要な書類です。複数のホームページ制作会社から見積もりを取り、比較検討することをおすすめします。 その際に「補助金申請を予定している」ことを伝え、補助対象となる経費と対象外経費を明確に区分した見積書を作成してもらうようにしましょう。

STEP3:事業計画書の作成

補助金申請の核となるのが事業計画書です。事業計画書には自社の現状や課題、ホームページ制作の目的、期待される効果などを記載します。
■事業計画書を作成する際の重要なポイント

 

  1. 現状と課題の明確化:自社の現状と抱えている課題を具体的に記述します。
  2. ホームページ制作の必要性:なぜホームページが必要なのか、それによってどのような課題が解決されるのかを論理的に説明します。
  3. 具体的な数値目標:「売上を増やす」ではなく「ホームページからの問い合わせを月20件獲得し、成約率20%で年間売上500万円増を目指す」など、具体的な数値目標を設定します。
  4. 実施スケジュール:いつまでに何を実施するのかを明確にします。
IT導入補助金では、特に「業務効率化」や「DX推進」の観点が重視されます。例えば、問い合わせフォームの設置による電話対応時間の削減や、予約システムの導入による業務効率化などの効果を強調するとよいでしょう。
持続化補助金では、「販路開拓」の視点が重要です。新規顧客の獲得やターゲット層の拡大など、販路開拓につながる効果を明確に示しましょう。

STEP4:申請書の提出

準備した書類を基に、申請書を作成し提出します。申請方法は補助金によって異なります。

■IT導入補助金の申請手順

  1. IT導入補助金事務局のWebサイトにアクセス
  2. gBizIDを使ってログイン
  3. 申請フォームに必要事項を入力
  4. 必要書類をアップロード
  5. IT導入支援事業者(ベンダー)が作成した提案情報を確認
  6. 申請内容を最終確認し、送信

■小規模事業者持続化補助金の申請手順

  1. 商工会・商工会議所で経営指導を受ける
  2. 経営計画書を作成(商工会・商工会議所の指導を受けながら)
  3. 申請書と必要書類を商工会・商工会議所に提出
  4. 商工会・商工会議所が内容を確認後、地域事務局に提出
申請期限に近くなるとシステムが混雑したり、書類確認に時間がかかったりするため、余裕をもって申請することが重要です。 提出前に記入漏れや不整合がないか、再度確認しましょう。

STEP5:審査対応と補助金受給

申請後は審査結果を待ちます。審査期間は一般的に1〜3か月程度です。この間、事務局から問い合わせや追加資料の提出依頼があることもあるので、連絡を見落とさないよう注意しましょう。
審査に通過すると、「交付決定通知」が届きます。これを受けてから、計画に基づいてホームページ制作を進めます。制作完了後は「実績報告書」を提出し、最終的な審査(確定検査)を経て補助金が交付されます。
なお、補助金は原則として後払いのため、一時的に全額を自己資金で支払う必要があります。補助金が実際に振り込まれるのは、実績報告書提出から1〜3か月後になることが一般的となっているため、資金計画には十分注意しましょう。
交付決定後は計画通りに事業を実施することが重要です。計画と大きく異なる内容に変更する場合は、事前に変更申請が必要です。無断で計画を変更すると、補助金が減額されたり、交付決定が取り消されたりする可能性もあります。

申請成功のための3つのポイント

補助金申請を成功させるためには、いくつかの重要なポイントがあります。ここでは、審査で高評価を得るための3つのポイントを解説します。
  1. 具体的な数値目標の設定
  2. 自社の強みの明確化
  3. 専門家のサポート活用

具体的な数値目標の設定

補助金審査で最も重視されるのが具体的な数値目標の設定です。抽象的な目標ではなく、定量的かつ測定可能な目標を設定しましょう。
例えば、「ホームページからの問い合わせ数を月20件獲得する」、「オンライン予約システムの導入により受付業務を月40時間削減する」、「ECサイト構築により年間売上を300万円増加させる」など、具体的な数値を示すことが重要です。
具体的な数値目標を設定することで、事業計画の実現可能性や費用対効果を審査員に明確に伝えることができます。 また、目標達成のための具体的な施策や工程表も併せて記載すると、より説得力のある申請書になります。
数値目標を設定する際は、現状のデータを基に現実的な目標を立てることが重要です。過度に楽観的な目標や、根拠のない数値は逆に信頼性を損なう可能性があるため注意しましょう。

自社の強みの明確化

補助金申請では自社の強みや独自性を明確に示すことも重要です。「同業他社と差別化できるポイントは何か」、「なぜあなたの会社がこの事業を実施するのに適しているのか」について説明できるようにしましょう。
例えば、「20年以上の業界経験に基づく専門知識」、「特許取得技術による他社にない商品」、「地域密着型のサービス提供」など、自社ならではの強みを具体的に記述することで事業の成功可能性をアピールできます。
ホームページ制作においてもその強みをどのように活かすのか、ホームページを通じてどのように顧客に伝えるのかを明確にしましょう。単に「会社概要ページを作る」ではなく「20年の実績を示す施工事例ギャラリーを充実させ、技術力をアピールする」など、具体的な活用方法を示すことが重要です。
また、地域経済や雇用への波及効果も審査ポイントの一つです。自社の事業が地域にどのような好影響をもたらすのかも示せるとより良いでしょう。

専門家のサポート活用

補助金申請に不慣れな場合は、専門家のサポートを受けることで採択率を高めることができます。特に初めての申請では、審査のポイントや申請書の書き方のコツを熟知した専門家のアドバイスが非常に有効です。
小規模事業者持続化補助金では、商工会・商工会議所の経営指導員による無料サポートを受けることができます。彼らは多くの申請をサポートしてきた経験があるため、審査で重視されるポイントや注意点を熟知しています。
商工会・商工会議所への相談は、申請締切の1〜2か月前から始めることをおすすめします。 締切直前になると経営指導員が多忙となり、十分なサポートを受けられない可能性があります。早めに相談することで丁寧なアドバイスを受けることができます。
IT導入補助金では、IT導入支援事業者(認定ベンダー)が申請をサポートしてくれる場合もあります。ホームページ制作会社を選ぶ際に、補助金申請のサポート体制が整っているかどうかも確認しておくとよいでしょう。
また、中小企業診断士や行政書士などの専門家に依頼するという選択肢もあります。費用はかかりますが、申請書の質が大幅に向上する可能性があります。

まとめ

ホームページ制作の補助金申請は、この記事の手順に従えば初めての方でも十分に挑戦できるものです。しかし、より確実に補助金を獲得し効果的なホームページを制作したい方には専門的なサポートも有効です。
ホームページドットコム」では、補助金を活用したホームページ制作について、まずは無料相談を承っております。補助金の種類や申請条件、制作プランなど、お客様の状況に合わせた最適な提案をいたします。お気軽にお問い合わせください。